名島店のブログ

今時の結納茶に思う事

昔から、お茶屋では結納茶(結納品)を取り扱っています。

結納とは、婚約に際しお二人の結婚の意思を確認し、初めて両家が顔合わせをする大切な儀式です。

銘茶園にも様々なスタイルの結納茶を置いていますが、昨今、結納茶が出ることはとても少なくなっています。

私が、名島店に来てからも本当に数えるほど・・・。それも、結納茶一式をお出しするのでなく、全てコンパクトな結納茶でした。

 

今のウェディングはガーデンパーティーや、会費制のレストラン婚が増えているようなので、その過程で仲人を立てたり、結納を交わすという儀式めいた部分は省力されていくのでしょうね。

日本古来の伝統が廃れていくのは淋しい気もしますが、これが時代の選んだ流れなら抗いようもありません。

 

そして、お店では結納茶の件でご来店されたお客様に、不思議と毎回同じご相談をお受けします。

それは、

「先様が結納を辞退されているんですが、ホントに何もしなくて良いんでしょうか?」

というご相談。

 

これはご新郎様がご来店されての相談でなく、全て、ご新郎様のご両親、またはお母様でした。

「息子が長年同棲している相手と入籍をすることになって、でも結婚式もしないし、息子も相手の方も結納はいらないと言うし・・・でも結納をしないわけにはいかないでしょう?」

「海外勤務の息子がいきなり入籍して、相手のお嬢さんを次の海外勤務に連れて行くと言い出した。それで両家の顔合わせの食事会がいきなり来週に決定。結納はその日にした方が良いのでしょうか?でも結納を先様は辞退されています。息子も結納はいらないと・・・」

などなど・・・

 

正直、ご事情をお伺いしてもお答えしかねるケースがほとんどで、お客様とああでもない、こうでもないと店頭にある結納茶なら現物をご覧頂き、カタログを広げたりして、結納自体をするのかしないのか、するとしたらどんな形でお客様個々のご事情に添っていくのか・・・を考えていきます。

でも、色々と考えあぐねた結果

「先様がいらないとおっしゃっているのだから、やっぱりしないでおきます。」

と言われたご両親、お母様は今まで一人もいらっしゃいませんでした。

ご両親の心配は、

「いらないと言われているのに、ご迷惑になるだろうか、でも大切なお嬢様をいただくのに結納なしでこちらの気持ちが伝わるだろうか。」

ということ。

目出度く新しいご家庭を築かれる新郎新婦の門出に毛ほどの傷もつけたくないという、新郎新婦様のご要望と板挟みの悩ましい親心です。

ありがたいですね。

 

今の若い方は、新しいウェディングの形が全てで、舞台裏でご両親が古い伝統をないがしろに出来ず、お二人のために頭から煙がでるほどあれやこれやと思い悩んでいる姿をご存じないかもしれません。

でも、いらない、どうでもいいと思われている結納茶には、新郎新婦の幸せを願う様々な縁起がご両親の思いと共に込められているのです。

いわば結納という形を借りた、お二人の幸せを願うご両親のまごころですね。

ですからもし、もし、いらないと思っていた結納茶をご両親が用意されることがあっても、どうかその親心を結納茶と共に受け取って頂けたら・・・と思います。

 

いつも、結納茶で頭を悩ませているご両親をお近くで見ているお茶屋のひとりごとでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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