例によって、例のごとく・・・
また、香椎駅裏や下原の路地裏散策ウォーキング。
香椎駅周辺はアップダウンや行き止まりが多く、一寸したラビリンスの様を呈していますが、ここ数回のウォーキングであの道とこの道がつながってオークタウン方面へはこの道がショートカット、香椎宮へはこっちが近いけど景色を楽しむならこちら・・・など少しづつ頭に入ってきました。
以前のウォーキングはというと、目的地を決めてアイランドシティーの公園までとか名島の百年公園までとか、そんな風に決めて歩いていたのですが、こうしてゆっくり歩きながら四季折々の草花を楽しんで、古いセメント瓦に木枠の窓のいかにも昭和の代に建てられた民家の並ぶ路地裏を散策するスタイルが私にはあっているのでしょう。行き止まりも、現在地不明もまた楽しです。
さて、その路地裏散策で見つけたこの実、何の実でしょう。
私は今回初めてこの実を目にしたのですが、樹木や草花に明るい母も首をかしげるのです。
実がなっていたのはこちらの一軒だけでなく、少し歩いた別のお宅の庭の木にもたくさんぶら下がっていました。
おうちの方がお庭にいらっしゃれば、すぐに伺ってみたかったのですが誰もおられず、結局うちに帰ってからネット検索。
「蝋梅(ろうばい)」
・・・だったのですよ。
蝋梅は知っていたけど、こんな実がなるなんて初めて見ました。それにしてもユニークな形です。タコのあかちゃんの様な、いそぎんちゃくみたいな・・・あそこのわしゃわしゃ、今にも動きだしそうですね(うーん・・・墓穴)
蝋梅は2月頃黄色い花を咲かせます。花の部分だけを言えばレンギョウの花弁をもっと細くした感じでしょうか。梅に似ている事と、花弁にろうを塗ったような独特の光沢があることから蝋梅と呼ばれているのだそうです。
まぁ、これは蝋梅の実と分ったので解決なのですが・・・
分らなかったのはこれです。
アイビーの様な、楓の葉の様な・・・はたまた誰かが一枚ずつ丁寧にカッティングしたのかと思わせる美しい葉。
誰かがカッティングしたとするなら、それは天地創造の神か遺伝子のなせる技なのでしょうが、左右対称の計算されたデザインに大いなる意志の計らいを感じます。
画像の後方に見えている若い葉はまだ浅い黄緑色で、中世ヨーロッパの槍のように少し細く頼りなく見えますが、成長するに従って手前の葉の様にバランスがとれてくるのでしょうね。
この植物は花を咲かせるのでしょうか、実は成るのでしょうか。
出来れば、近々またその場所を訪ねて、この葉の変化を見に行きたいと思っています。
同じ場所、同じ道だと思っていても時間の経過と共に季節はうつろい、1週間前は雨に濡れていきいきと咲いていたいぬばらが、また訪ねてみると花はすべて枯れ落ちて茂みに埋もれ、茶色い小さな実を残すだけという事もあれば、逆にガードレール下の雑草がいつの間にか白い花を咲かせており、どくだみだったのかと後で気づく事もあります。
過ぎゆく時も、変化してとどまる事のないこの世のすべてもまた楽し。
路地裏散策ウォーキングの醍醐味です。
廃墟にて、コバノランタナ。