名島店のブログ

何があったのでしょうね、廃寺 光明院観音堂

ウォーキングをしていると、面白い物や妙な物を見つける事があります。(たいていは植物ですが)

 

これもそのひとつなのですが、香椎参道を香椎から土井方面に歩いていると左手にお寺の屋根が見えます。風景に溶け込んでいていつもは気にする事も無かったのですが、その日は妙に気になって。

 

あんな所に、お寺あったっけ?(実際あるんですけど)

・・・門前も、参道も見た事ない。

 

そうです。けっこうあの付近は歩いて回っているのに、門前も、参道もない。

何というか、立派な本堂だけが忽然と高台に存在している様な妙な違和感があるのです。

そのままお寺の方へ足を延ばしてみたのですが、やはりアプローチの仕方が分らない、参道がない。

さっそくGOOGLEマップの航空写真で見てみると、「光明院」とだけ書いてあり、やはり立派なお堂があるのですが、境内の様子がおかしい。ある程度の俯瞰にしかならないのでその時詳しくは分らなかったのですが、明らかに普通の状態ではありません。おまけに木々に埋もれてどこが参道かもわからない。裏手の駐車場がいかにも門前の様ですが、そうなると境内との位置関係がおかしいのです。

 

・・・ですが、地図上で唯一近くに行けそうなその駐車場、住宅街から回ってみる事にしました。もし行けたなら、これは本堂の裏手に当たるはずです。

住宅街をぐるぐるとまわってアップダウンし、しばらくするとお寺の屋根が見え始め、さらに坂を上がって行くと戸建てやアパートに囲まれた小高い場所の端に立派な「光明院」本堂がこちらに背中を向けて建っていました。やはり駐車場は光明院門前ではなかったのです。

背後から一瞥しただけで、本堂が尋常でない事が見て取れます。

おりしもその日は小雨がぱらつく曇天。人気も無く、本堂の周りの孟宗竹がぎーぎーと風に揺られて軋み、楠に囲まれた境内は真っ暗で足を踏み入れる事さえ躊躇われる程だったのですが、折角ここまで来たのだからと勇気を出して本堂の背後から境内に上がってみました。

境内に足を踏み入れると、違和感の正体がそこにありました。

 

長くなりました。端折りましょう。

その日は結局一枚も画像に収める事はなく光明院を後にし、謎だけがお土産になりました。

ネットで調べてもこの廃寺の何の情報も得られず、検索を続けるうちにようやく1件だけ香椎付近の神社仏閣を紹介している画像つきのHPにヒットしました。やはりそのHPにもこの「光明院」に関しては何の情報も得られないと書いてあったのですが、参道の入り口が写真付きで示してあり、それは意外にも時折ウォーキングでコースに入れる「猫道」と勝手に命名している、

住宅の並ぶ細い裏道の、

「ある、ある。」

廃病院の

「ある、ある。」

敷地内の、ソテツの

「ああ、ある、ある。」

横から、光明院への参道が

「・・・あ、あった。」

のでした。

はぁ・・・知らなかった。あんな所に参道があったなんて・・・。

後日早速、正規の参道から光明院観音堂に行ってみました。

会いたかった知人を久しぶりに訪ねて行く様なちょっとうきうきした感じです。

 

 

廃病院の敷地内、ソテツの影に隠れる様にして「光明院」参道の階段がありました。

 

 

参道には桜や、もみじ、銀杏が若葉を茂らせ春の風にそよいでとてもきれいです。

 

 

光明院観音堂の屋根が見えてきました。

 

 

荒れ果てた境内の奥に、光明院観音堂があります。

前回は画像の奥、向かって右手から恐々境内に入りましたが、今回はお天気が良いおかげでどこかのんびりと長閑な時間が流れています。

 

 

しかし、光明院自体は酷い状態で、崩れ落ちそうな屋根が痛々しい程です。

いったい何時から捨て置かれているのでしょう。

本堂の中は薄暗くてよく見えなかったのですが、時間が経ち、あのHPの画像がさらに荒れた様な状態でした。

 

そして、境内は

 

 

一面の畑になっていて、野菜や花が元気に育っています。

この畑がGOOGLEで見た時に何かわからなくて、随分と頭をひねりました。いや、あの俯瞰でまさか境内が畑になっているとは誰も思いつきもしないでしょう。

 

 

本堂横には、小さな祠が並びお地蔵様や観音様、お稲荷様がお祀りしてありました。

住宅街にありながら、別空間の様に静かな境内で思索に耽っていらしゃるのか、微睡んでいらっしゃるのか・・・

観音様は穏やかなお顔です。

 

この静かな昼下がりの光明院は「滅びの美学」を体現している様にも見えなくはないですが、光明院観音堂に一体何があったのでしょうね。

ここまで荒れ果て、本堂の修理もされず、境内が境内でなくなっているという事は完全な廃寺を意味するのかもしれませんが、本堂の中にはまだ、観音様が祀ってある様に見受けられました。それに祠には小さな神々も並んでおられます。

ここは山奥の廃村のお寺というわけではないのに、立派なお寺が香椎駅と香椎宮の中ほどの住宅街でそこだけ朽ちてゆく事実に、そして境内が畑と言う一見長閑とも言える歪んだ空間に「謎」が残ります。

 

光明院観音堂、何があったのでしょう?

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